私の我侭を聞いて       その手を離さずに居て


by crystal_cloister
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【放蕩う現】




向かふに漂ふ

彼(か)の影は

もゆらに出づる

くれなゐの

朧朧として

放ちたる

光儚く

消えゆきて

ゆくかたに見ゆ

蒼の果て
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by crystal_cloister | 2005-02-27 16:42

【荊棘愛歌】




狂おしい荊が

この喉を締め付けて

零れ落ちた言霊は

僕を此処から逃がしてはくれない


いつまでも いつまでも


この声の嗄れるまで

叫ぶのは


愛?
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by crystal_cloister | 2005-02-26 14:17

【reason】



灰色の雲が晴れるよに

向かふに虹の架かるよに

愛しき人よ

僕は君の為になら生きてゆけるから
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by crystal_cloister | 2005-02-25 00:22

【彷徨う腕】



降り出した雨に隠れ

流した泪は果敢なく

灰色の闇に沈んだ街が

冷ややかな刃を突きつける



行き場を失った腕は

ただ彷徨って

貴方に触れるために

紅い傷を増やして…
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by crystal_cloister | 2005-02-24 12:12

【淡き闇 死よ来たれ】



手放すくらいなら

最初から触れないで欲しかった



孤独に突き落とすくらいなら

その手の刃で刺し殺してくれればいい



拠り所をなくした魂が

行き場無く彷徨うように

私の心が

当ても無く漂っては

痛みを憂いて涙を流す



最初から優しさなど無ければ済んだのに



傷付けられることさえも

この生きる証の

この赤き血潮の

愛しい温もりを感じることが出来るというのに




それなら最初から




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by crystal_cloister | 2005-02-19 21:00

【銀灰の山】



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冬色を帯びた

追憶の山が

透明な叫びを上げて

僕を待っていた



眼下深く見下ろせば

氷の河が

懐かしい歌を唄っている



銀灰に溶けそうな

この吐息も

刻を止めて

ノスタルジアの幻影に佇む



突き刺すような

心地よい風を切って

君の影に

逢いにゆこう
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by crystal_cloister | 2005-02-16 11:55 |

【dance】



どうせ拒まれるくらいなら

愛することなどしないと誓った

冷たい仮面を被ったままで

道化のように踊れば良い



寒くて暗い海の底で

夢見た光はあまりに尊く

知らずに済めばいつまでも

独りで歩いてゆけたのに

 

僕の手は汚れ過ぎていて

どんなに愛しても掴めないから

誰にも言わずにひっそりと

初めて感じた温もりを胸に。
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by crystal_cloister | 2005-02-14 02:02

【blaze】



儚く燃える橙の陽

連れてくるのは

闇か 明日か


迫り来る夜に融けそうな

二つ並んだ僕らの影が

目映過ぎる人工の灯に


目を細めて

死んでゆく
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by crystal_cloister | 2005-02-11 12:38 |

【堕胎】



髪を切って

ハラハラと

散らばる其れは

もう私ではなくて



傷を刻んで

サラサラと

流れ出る其れは

もう私ではなくて



痛みも

何も

感じずに



ただ

ただ

美しくて




ハラハラと

サラサラと

零れ落ちた涙も

また
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by crystal_cloister | 2005-02-09 19:20 |

【独白】



あぁ いつからだった?
自分のことが解らなくなっていく
まるで流れ出てしまった血液の様に

(それは まだ ワタシ?)

望まれずして生まれただなんて
幼いの私に言うことじゃなかったね
私を産み落とした人間と一緒に笑うたび
身体の奥で音がする

パキンッ
(じゃあ如何して産んだの?)

せめて褒められる子で居たかった
成長する度そう願った
欲しい物でも我慢した
本当に欲しいのは「物」じゃ満たされない

(ねぇ ワタシは存在を赦されてる?)

人に嫌われるのが怖かった
いつからか仮面は増幅しすぎて
自分でも区別さえつかないのに
無意識的に仮面を被る

(アナタはどの仮面がお好み?)

それと同じだけの程度で
人に好かれるのも怖かった
いつかやってくる終りの時は
私をいつも責め立てるから

(アナタはワタシの何を見てるの?)

無数に膨れ上がった仮面を見つめて
誰かが吐き出した好意の言葉は
私をただただ不安にさせる

「貴方が私の何を好きなのか理解できないの」
(本当のワタシは必要ないのね)

好かれることに恐怖して
着飾ることも放棄した
女であることも全て捨てられるなら
トモダチという枠組みに埋もれて居たかった

(ほら ワタシは独りなんかじゃない)

オリジナリティもアイデンティティも
そんなもの幻想だよと嘲って
冷笑的に過ぎ去った思春期は
さらに奥深い殻に閉じ込める

(みんな同じ下等生物じゃない)

稀に作り上げられる奇妙な結束は
彼女たちに悲劇の主人公と云う役を与える
自分の境遇こそが苦しみの最たるものと
競って吐き出し泣き喚く

(くだらない)

それを冷めた目で見ながら
優しさが上辺に貼り付いた言葉をかけ
本当の辛さは簡単に口に出せたりしないと
そう思ってる自分の方こそ醜かった

(死んでしまいたい)

気がつけば大人と呼ばれる歳になって
それでも自分の居場所すら見えずに
周りの人間全てが敵に見えた

(狂いそうなワタシを止めて・・・!)

この肉体に付随する唇という器官から
吐き出される言葉は濾過されていて
本当に吐露したい言葉の残滓たちは
体内にうず高く蓄積するばかり

(どうしたら助かる?)

この口から出したくは無かった
濾過された言葉なんてもう沢山
出来るだけ真に近いカタチで
堆積したそれらを流してしまいたかった

(ワタシに有るのは言葉だけ)

身体と精神だなんて陳腐な二項対立を
信じる気にはならなかったけれど
仮面を選ぶ過程を飛び越えて
吐瀉した後の心地よさ

(誰に解ってもらえなくても良い)

すこしずつ剥がれ落ちそうな仮面を抱え
振り返った現実は棘のようで
肉親に突きつけられた刃さえ
受け入れてしまえば楽になれると信じた

(このまま消えてしまおうか)

泣き言も戯言も暴言もなにもかも
吐き出す場所は現実には無くて
遠く二次元で繋がる顔の無い人々は
私を拒否はしなかった

(此処になら居ても構わないの?)

いつのまにか築かれた関係は
私に安堵と不安と心地よさを齎していて
いつか
仮面が消えてなくなる夢を見た

(誰か 本当のワタシを見つけて)

そんな甘い幻想は
常に崩壊の危険と隣り合わせで
それでもなお夢見てしまうのは
いまだに増幅し続ける
仮面を捨ててしまいたかったから

(アナタに映るワタシは何処に?)

あまりに優しい人々は
私の叫びを受け止めて
触れることの出来ない温かな腕で
私をそっと包み込んだ

(どうしよう・・・愛しい)

抑えてきた願いたちを
塞き止められる力は無くて
気付けば私は怖いほど
どうしようもなく我侭になっていた

(やっぱり仮面は必要なのね?)

いっそ私の全てを破壊して
奥深くに眠る私を揺り起こして
たとえ永久の眠りへの誘いでも
解放されるなら愛しかった

(ワタシの全てを終わらせて)

この際嘘でも何でも良かった
狂おしいほどの衝動で
全てを壊してくれるなら
私はきっと微笑んで眠れる

温かな腕の中で
本当の朝が来ると夢見て。



+ fin +
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by crystal_cloister | 2005-02-08 13:27 | 散文